元ハロワ職員<br>阿部この記事は、元ハローワーク職員の私が監修しています!
皆さんにより良い情報をお届けいたします。
「退職後にどの給付金を受け取れるのか分からない」
「社会保険給付金と失業保険の違いは?」
「社会保険給付金の申請がむずかしそう」
退職後の給付金に関して、お悩みはありませんか?
元ハロワ職員<br>阿部本記事では、社会保険給付金と失業保険の違いや、社会保険給付金の手続きなどを詳しく解説します。受給条件や受け取れる金額も紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
また、今すぐ退職後の手当について詳しく知りたい方は、「転職×退職のサポート窓口」に相談するのがおすすめです。
- 転職・退職後に経済的な不安がある
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社会保険給付金と失業保険の違いとは?

社会保険給付金は、以下の社会保険に基づいて支給される給付金の総称です。
- 健康保険
- 雇用保険
- 年金保険
- 介護保険
- 労災保険
失業保険も社会保険給付金の一部であり、正式には「雇用保険の基本手当」と呼ばれます。つまり、「社会保険給付金を受け取る=失業保険を受け取る」とは限りません。
社会保険給付金と失業保険の違いを正しく理解しておけば、退職後の手続きをスムーズに進められるでしょう。
社会保険給付金と失業保険の主な3つの違い

社会保険給付金と失業保険の主な違いは以下の3つです。
- 給付対象者・支給条件の違い
- 支給期間・受給金額の違い
- 受給中の就労可否の違い
社会保険給付金と失業保険は、給付対象者や支給条件、受給期間や金額、就労可否などに違いが存在します。それぞれの違いを詳しく見ていきましょう。
給付対象者・支給条件の違い
社会保険給付金は、社会保険に加入していれば民間・公務員を問わず対象となります。
一方、失業保険は原則として雇用保険加入者が対象であるため、公務員の多くは加入していません。
また、社会保険給付金は制度によって対象者が異なるため、事前に確認が必要です。例えば、以下のような条件があります。
- 雇用保険、社会保険に1年以上加入している
- 転職先がまだ決まっていない
- 在職中である
- 64歳以下である
また、失業保険の対象者は以下の条件を満たす必要があります。
- 1年以上雇用保険に加入している
- 次の就職先が決まっていない
- 就労の意思と能力がある
- ハローワークに求職申込をしている
以下の記事では、元ハローワーク職員が自己都合退職でも失業保険をすぐにもらう方法を解説しています。ぜひ参考にしてください。

支給期間・受給金額の違い
失業保険の給付期間は通常90日間(自己都合退職の場合)で、雇用保険の加入期間により異なります。
社会保険給付金の中の傷病手当金と併用すれば、最長28ヵ月間(45歳以上は30ヵ月間)受給可能です。なお、支給金額は個人の平均月収により異なります。
また、申請してから支給されるまでは3~4ヵ月かかるため、早めの準備が大切です。
参考:ハローワークインターネットサービス – 基本手当の所定給付日数
失業保険が受給できる期間をより詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

受給中の就労可否の違い
社会保険給付金全体では受給中の就労は原則不可とされています。
特に傷病手当金受給中に働くと、支給停止または返還の対象となるため注意が必要です。
一方、失業保険は短時間労働(週20時間未満など)であれば条件付きで可能とされており、報告義務を果たすことで、継続受給が認められる場合があります。
ただし、就労の有無や時間により支給額が減額される可能性もあるため、事前にハローワークにて確認が必要です。
失業保険をもらいながらの短時間労働に関して詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

社会保険給付金を受け取る2つのメリット
社会保険給付金を受け取るメリットは以下の2つです。
- 経済的な不安が薄らぐ
- 転職活動に専念できる
社会保険給付金を受け取れば休職中でも経済的な心配をせずに転職活動や療養に専念できます。以下で詳しく解説します。
経済的な不安が薄らぐ
社会保険給付金を受け取ることで経済的な不安が薄らぎます。例えば、失業した場合や病気やケガで働けなくなった場合など、収入が途絶えてしまうような状況になった際に社会保険給付金を受け取れれば焦らず転職活動や療養に専念できるでしょう。
また、社会保険給付金は課税対象外のため、確定申告の必要もありません。一度申請してしまえば継続的に給付されるため、安心して生活が送れます。
ただし、受給金額と受給期間は個人によって異なるため、転職活動は計画的に進めましょう。
転職活動に専念できる
社会保険給付金を受け取ることで転職活動に専念できます。現在の仕事に不満や将来のキャリアアップのために転職を考えている方にとって、社会保険給付金は大きな支えとなります。
給付金を受け取れば生活費を補えるため、時間や労力を転職活動に集中して費やせるでしょう。
また、資格取得やスキルアップのための勉強にも時間を割けるため、転職に向けた準備をより充実させられます。
経済的な不安があると、焦って転職してしまうこともあります。結果として自分に合っていない仕事だったり労働環境が悪い職場を選んでしまったりする可能性もあるため、転職活動は腰を据えて進めることが大切です。
社会保険給付金を受け取る3つのデメリット

社会保険給付金を受け取るデメリットは以下の3つです。
- 社会保険給付金の受給中は働けない
- 社会保険給付金を受給するためには手間や時間がかかる
- 再就職までに時間がかかってしまう
社会保険給付金は休職中に受け取れる給付金ですが、受け取ることで発生するデメリットもいくつか存在します。社会保険給付金の申請を検討している方は参考にしてください。
社会保険給付金の受給中は働けない
社会保険給付金のうち傷病手当金を申請している際は働けません。受給期間中に働いて給与をもらってしまうと、給付金の支給ができなくなるためです。
そのため、社会保険給付金を受け取り続けたい場合は働きたくても働けない状況が続いてしまいます。
また、社会保険給付金だけで生活できるように家計を見直して出費を抑える必要もあります。
ただし、社会保険給付金のうち失業保険をもらっている間は制限はありますが働くことが可能です。
社会保険給付金を受給するためには手間や時間がかかる
社会保険給付金を受け取るためには少なくない手間や時間がかかってしまいます。
社会保険給付金制度は申請さえすれば簡単に受け取れるようなものではありません。適切な書類を不足なく用意し、病院やハローワークで手続きを進める必要があります。特に体調不良者や介護などで忙しい方にとっては大きな障壁となってしまうでしょう。
また、受け取る資格があっても通知や自動での振り込みはされず、すべて自分で進める必要があるため、注意が必要です。

再就職までに時間がかかってしまう
社会保険給付金を受けることで、かえって転職活動が長引いてしまうケースもあります。給付金は職を失った個人が経済的な安定を保ちつつ次の職に就けるようサポートするために給付されます。
しかし、退職から期間が空くと再就職の意思が徐々に弱くなってしまうことも少なくありません。
転職では前職を辞めてから次の仕事を見つけるまでの空白期間が長くなると、採用担当者が不審に思うこともあるでしょう。
社会保険給付金があるからと安心せずに、自分で目標設定をしながら転職活動をすることが重要です。
社会保険給付金は自分で申請すると難しい

社会保険給付金は自己申請が可能ですが、手続きは非常に複雑で手間がかかります。そのため、体調不良や介護、育児などが理由で仕事を辞める方にはおすすめできません。
自己申請すると時間と手間がかかるうえ情報が少なく手探りで申請する必要があります。また、申請に失敗すると何度も修正しなければならなくなってしまうこともあるため、余計に時間や手間がかかってしまうでしょう。
以下の記事では、社会保険給付金を自分で申請する方法について詳しく解説しているので参考にしてください。
社会保険給付金を受給する条件は?

社会保険給付金を受け取るための条件は以下の通りです。
失業保険をもらう手続きの流れについて
- 雇用保険、社会保険に1年以上加入している
- 転職先がまだ決まっていない
- 在職中である
- 64歳以下である
社会保険給付金を受け取るためにはいくつか条件があります。しかし、過度に厳しいものではないため、多くの人が達成できるでしょう。それぞれの条件について解説するので参考にしてください。
なお、社会保険給付金の給付条件や申請方法を詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

雇用保険、社会保険に1年以上加入している
社会保険給付金を受け取るには1年以上失業保険に加入している必要があります。
社会保険給付金制度を利用したい場合は、まずは1年以上働いてから申請しましょう。
転職先がまだ決まっていない
社会保険給付金制度を利用するには、働く意思がありつつも転職先が決まっていない必要があります。基本的には働きたくても働けない方が受け取る給付金のため、転職先が決まっている場合は申請できません。
転職を検討し、経済的な不安を抱えている場合には社会保険給付金制度を活用するのがおすすめです。
在職中である
社会保険給付金を受けるためには、仕事を辞める前から申請の準備をしなければなりません。
社会保険給付金は仕事を辞めてしまうと基本的に申請できなくなるので注意が必要です。仕事を辞めたいと考えている場合は、可能な限り早く社会保険給付金制度について調べ始めましょう。
ただし、中には退職直前や退職後でも受け取れる可能性のあるケースも存在します。自分だけで判断が難しい場合は、退職をサポートしている会社に相談してみるのがよいでしょう。
64歳以下である
社会保険給付金は失業保険を利用する制度であるため、65歳を超えると申請できません。
そのため、給付対象者は64歳以下に限られます。
社会保険給付金で受け取れる金額

社会保険給付金制度の金額は個人の状況によって大きく変動します。最大で200万円の給付を受けられますが、詳しい金額は月収や勤続年数、退職理由によって算出されるのが特徴です。
なお。社会保険給付金制度を利用すれば失業保険だけを利用する場合よりも多くの給付金を受け取れます。
ただし、手続きには煩雑で手間や時間がかかることも少なくありません。
近年は社会保険給付金の申請をサポートしてくれる企業も増えています。受け取れる金額や申請方法が知りたい場合は、まず相談してみるとよいでしょう。
社会保険給付金が受け取れる期間

社会保険給付金制度は、最大2年以上の給付を受け取れます。
通常の失業保険では、3ヵ月しか受け取れない場合もありますが、社会保険給付金制度を利用すればより長期間給付金を受けられる可能性があります。
申請方法によっては最大28ヵ月まで受け取り続けることも可能なため、転職先やキャリアについてじっくりと考えられるでしょう。
社会保険給付金に関するよくある質問
最後に、社会保険給付金に関するよくある質問を3つ紹介します。
失業保険のデメリットに関するよくある質問
- 社会保険給付金を受給すると会社にバレる?
- 社会保険給付金はどこで申請するの?
- 社会保険給付金は公務員でももらえる?
それぞれの質問について回答するので、ぜひ最後までご覧ください。
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社会保険給付金は受け取っている間は働けなかったり転職活動がかえって長引いてしまったりするデメリットがあります。
しかし、休職中でも安定した収入があるのは大きなメリットです。一度申請すれば継続的に受け取れるため、転職活動や病気やケガの療養に専念するためにも早めに手続きを済ませておきましょう。
また、今すぐ退職後の手当について詳しく知りたい方は、「転職×退職のサポート窓口」に相談するのがおすすめです。
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- 今の会社に不満があるものの退職に踏み切れない
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